米国では新型コロナウイルス禍が始まるとすぐにモノへの支出が急増し、米製紙大手インターナショナル・ペーパー(IP)の売り上げと株価は急伸した。それは理にかなっていた。多くのモノが同社製の箱に収められ、ネットで購入した場合は特にそうだった。玄関先に積まれた箱の山を見れば一目瞭然だ。その反動で、外食や休暇といった活動が再開すると、箱入り商品への支出は大きく伸びなくなった。なお悪いことに、小売業者など消費者向けビジネスはこうした減速を見越していなかったため、必要以上の在庫を抱えることになった。IPの売り上げを支えている段ボール箱などの梱包(こんぽう)資材もその一つだ。IPの株価は足元で、2021年6月に付けたピークを43%下回っている。19年の平均と比べても16%低い。
米製紙大手インターナショナル・ペーパーに追い風
堅調なネット通販と余剰在庫の減少が支援
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