サウジアラビアの当局者は5年前、首都リヤドで開かれていた投資会議への出席を米金融各社の幹部たちが次々に取りやめるのを目の当たりにした。これは、反体制派ジャーナリスト殺害事件により、同国がビジネスをするには有害な場所になったことを受けたものだった。今年、「砂漠のダボス会議」とも称されるこの会議には、非常に多くの参加希望者が見込まれており、5年前には無料だった参加費は、今回1人当たり1万5000ドル(約220万円)となっている。世界的な影響力を持ちたがっている中東の君主制諸国は、世界の金融の舞台で人気を集めている。欧米の投資家が金利上昇に阻まれて(企業買収などの)取引決定や投資から撤退しているこの時期に、こうした国々はエネルギー高騰による好景気で得た潤沢な資金を持っている。
中東は「世界のATM」に、人気の資金調達先
サウジアラビアや湾岸の君主制諸国、エネルギー高騰で巨額資金を持つ
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