秋に向けてのダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」「お酒を飲んでOK」などダイエットの常識が次々と覆される。本記事では、「ダイエットの疑問や悩み」について、牧田医師に答えてもらった。(取材:中村富美枝)
【質問】太りやすい体質の私が、太りにくくなる方法はないのでしょうか?
質問者:30代男性
――私は気を抜くとすぐに体重が増えてしまいます。一方で、たくさん食べても、体型が全く変わらない友人がいます。太りやすい体質の人と、太りにくい体質の人がいるのでしょうか? 私のような太りやすい人が、太りにくくなる方法があれば知りたいです。
牧田医師:医学的に完全にはっきりしていることではありませんが、太りやすさには個人差があるようです。
一つの原因として、基礎代謝が影響していると考えられます。
基礎代謝とは、体を動かさなくても消費されるエネルギーのことで、これには個人差があるため、太りやすさにも個人差が出るのでしょう。
また、基礎代謝は年齢とともに低下するため、同じ食生活を続けていれば、年齢を重ねるごとに太りやすくなります。
さらに、これは私が多くの患者さんを診てきた経験から確信していることですが、太っている人ほどダイエットが難しいと言えるでしょう。太っている人ほど、太りやすいのです。
脳が糖質を欲してしまう
牧田医師:太っている人は単に食べ過ぎているから太っているわけではありません。
太っている人ほど、重度の糖質中毒に陥っていて、脳が糖質を欲してしまいます。
この糖質への依存から脱出するのは、酒やタバコへの依存から抜け出すよりもはるかに難しいため、「いつか本気を出せば痩せられる」と甘く考えていてはダメです。
太るほど、ダイエットはどんどん難しくなってしまうのです。
「自分はちょっとしたことで太ってしまう」と感じている人は、ダイエットをしていることがバカらしくなってしまうかもしれませんね。「もう、やってられない!」と。
でも、それは最も選んではいけない道です。
「自分は太りやすい」と感じている人ほど、ダイエットが難しいわけですから、日頃からいかに太らないようにするかを考えるのはとても重要。
そしてそのためには、糖質制限に関する正しい知識を理解することが必須です。
「私はどうせ太りやすいのだから」と諦めるのではなく、「私にこそ正しいダイエットの知識が効果を発揮するのだ」と前向きに捉えてください。