書影『キャリアづくりの教科書』(NewsPicksパブリッシング)『キャリアづくりの教科書』(NewsPicksパブリッシング)
徳谷智史 著

 これらの問いから出発して、さらに「なぜそう思うのか」「こういう思考・行動は思いつかなかったのか」などとさらに深掘りして聞かれると、自身の癖や思い込みが見えてきやすい。先の例でいえば「営業はまず行動ありき」「法務とはリスクを回避するための存在」というように、無意識的なバイアスに縛られていることに気づけるのだ。

 実際にやってみるとわかるが、自分の価値観や行動基準、判断のよりどころは、1人で考え込むよりも、他者との対話や問いの中で明らかになりやすい。自分の言葉に「こんなことを自分は考えていたのか」とハッとすることも多い。