秋に向けてのダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」「お酒を飲んでOK」などダイエットの常識が次々と覆される。本記事では、「ダイエットの疑問や悩み」について、牧田医師に答えてもらった。(取材:中村富美枝)

「腹筋は腹まわりのダイエットに効果があるの?」糖質制限の名医に聞いてみたPhoto: Adobe Stock

お腹を凹ませたいのですが、腹筋は効果がありますか?

質問者:50代男性

――お腹に肉がつきやすくて腹回りをすっきりさせたいのですが、お腹周りだけ、部分的に痩せる方法はあるのでしょうか。

牧田医師:残念ながら、医学的に見て、お腹周りだけ痩せる方法はありません。

 むしろ、人はお腹最優先で太るようにできていると考えていいでしょう。

 というのも、腹部にはいろいろな内臓が詰まっています。

「内臓脂肪」は胃腸をはじめとして、内臓の周りにつくので、太ればお腹が出てくるのです。

 また、「皮下脂肪」は、下腹部や腰回り、お尻などの皮下に溜まりやすいことがわかっています。

 いずれも、お腹周りに脂肪がついていることに違いはありません。

 私の患者さんを見ていても、男女問わず肥満の人はみんなお腹が出ています。

 逆に体重を落とせば、お腹は引っ込みます。

 だから、部分痩せなど願わずに、正しい糖質制限で体重を落として、お腹を凹ませましょう。

 よく、お腹を引っ込めたくて腹筋をやっている人がいますが、直接的な効果はありません。

 ただ、全身が痩せればお腹の脂肪も落ちていきますから、間接的には腹筋も効くでしょう。