「同じ価格ならお値打ち品を」という消費者の本音と、「環境に配慮した品を選びたい」というエシカル志向。両者がぴたり一致している商品ジャンルがある。それは人工ダイヤモンドだ。
「ラボグロウン(研究所で育った)ダイヤ」とも呼ばれ、採掘に伴う自然破壊や紛争、過酷な労働といった問題が付きまとわない。海外セレブが着用して注目を集め、ウクライナ戦争の影響などによるダイヤモンド価格の高騰も人気の追い風となった。米国では3組に1組のカップルが人工ダイヤモンドの婚約指輪を選んだとの調査もある。人工ダイヤモンドは日本のジュエリー市場にどんな変化をもたらすのだろうか。
世界的に天然ダイヤモンドの価格は高騰
人工ダイヤなら低価格で多彩なデザインも作りやすい
日本最大級をうたって7月に東京ビッグサイトで開かれた宝飾品の見本市「TOKYO JEWELRY FES(東京ジュエリーフェス)」。人工ダイヤが並ぶブースの数は多くなかったが、その魅力を出展者は熱心に語ってくれた。