もし家族に愛されていなかったのなら、自分自身をどう愛していいかわからないのも当然です。
 あなたの知る愛情が、どのようなパターンに当てはまるか見ていきましょう。

  • 子どもの頃に家族からどのように愛情を向けられましたか、あるいは一切向けられませんでしたか? その中で今、自分自身を愛そうとするときになぞっている愛し方はありますか?
  • 家族との間で定められていた愛の在り方で、あなたが今大人として築いている人間関係に反映されているものはありますか?
  • あなたはこれまで、あなたを尊重し、侵害することのない、健全でムラのない愛情を十分に注がれて生きてきましたか?
  • あなたの両親や他の家族は、互いにどのように愛情を注ぎ合っていましたか? 誰かを贔屓(ひいき)、あるいは冷遇していましたか?

 これらの質問を自分自身に投げかけることで、今まで経験したことのない愛情を自分自身に注いであげることができるようになります。
 自分自身を愛するには、次のことを意識するといいでしょう。

自分を愛せるようになる
7つの秘訣

  • 自分の感情に制限をかけず、心のままに感じることを許す。
  • 誰か他の人のエゴを守るために、自分を卑下するのをやめる。
  • 愛情を言い訳に、誰かが毒になる事実から目をそらしたり、あなたを傷つけるのを許したりしない。
  • 自分を偽らず、本当の姿で自分に正直に生きる。
  • 傷ついたときは、ダイヤモンドが山の重みの下で生まれることを思い出す。あなたはこれから必ず成長できる。
  • 人生で関わる人すべてに認められたいという承認欲求を捨てる。
  • 未来のために、今を少しだけ犠牲にする。1時間もスマートフォンをいじるくらいなら、気が乗らなくても運動する。常に未来の自分のためになることを心がける。

 これらのことを心がけるだけで、もっと自分自身のためになることをしたいという気持ちになります。

 立ち直るにつれ、あなた自身の価値に気づき、自分のためにもまた誰かを愛したいと思うようになるでしょう。
 次はそれを実現するために行動しましょう。

シェリー・キャンベル(Sherrie Campbell, PhD)
毒家族に苦しむ人々を救う心理学者であり、家族との絶縁を手伝う専門家として全米で知られている。かつてBBM Global NetworkとTuneIn Radioで自身のラジオ番組「Dr. Sherrie Show」を主宰していた。講演者、SNSのインフルエンサーとしても知られ、メディアにも頻繁に取り上げられている。著書に『幸せになるには親を捨てるしかなかった』(ダイヤモンド社)などがある。

※本稿は、シェリー・キャンベル著 髙瀨みどり訳『幸せになるには親を捨てるしかなかった』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。