米国の病院の救急外来では十分な治療体制が整っていないため、毎年数百人の子どもが死亡または重症となっていることがウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の調査で明らかになった。同調査によると、全米の救急部門のうち、子どもの治療体制が整っているとの認証を受けた病院および若い患者向けの特別な治療を行う小児病院は、全体の約14%にとどまっている。緊急外来の医師の多くは、子どもの治療を十分に行った経験がないため、ありふれた症状に見えても命の危険にかかわる病気を見極めることができない。また、一部の救急救命室は麻薬の使用など成人向けの対応に標準を合わせており、子どもサイズの医療器具を準備していなかったり、危機的状況を迎えた際にこれらの器具の保管場所が分からなかったりするという。