休日でも朝から赤ちゃんに起こされ、自分の食事すら離乳食の残りやパンをかじるなどしてすます妻。そこに朝寝坊して起きてきた夫が、何も用意されていない食卓を見て発しがちなひと言とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA
夫婦間のコミュニケーションが機能しなくなる原因の一つが、相手に対して“以心伝心”を過剰に期待してしまい、「どこかパートナーに対し『言わなくても察してよ』と望んでいることがよくある」と夫婦問題研究家の岡野あつこさんはいいます。夫婦間で交わされる言葉づかい、どこに地雷があるのでしょうか?前回に続き、岡野さんが監修した『無自覚な夫のための妻の地雷ワード事典』(日本文芸社刊)より紹介します。
夫婦間で交わされる言葉づかいを
見直してみる
夫婦の関係をあらためて振り返ってみましょう。
結婚して暮らしを共にするようになってから、パートナーに対してどのような態度で接していたかについて、思いを巡らせたことはありますか?
ここで夫婦の会話の一例として、朝食の時間を挙げてみましょう。
妻「パン、もう一枚食べる?」
夫「いらない」
もう一つは帰宅後、テレビをずっと見ている夫との会話です。
妻「○○、お風呂に入れてほしいんだけど」
夫「いやだ。今日は疲れた」
どこの家庭でも、これと似たような会話が交わされているかもしれませんが、ここで気づいたことはありませんか? 夫婦ではなくても、仲の良い友人関係であればこの程度の会話は成立するかもしれません。でも、社会人であればふつう、誰かと会話する際に「いらない」「いやだ」といった受け答えをすることはまずありません。
ここで抜け落ちているのは、相手を気づかう心です。
人はみな、他人とのコミュニケーションでは相手に不愉快な思いをさせないように、言葉を選んでいるはずです。実際、言葉づかいひとつで、人の心というのは簡単に傷ついたり、喜びを感じたりするものです。そして、「親しき仲にも礼儀あり」という言葉通り、家族に対してもぞんざいに接していいということはありません。
先の会話では「もうお腹がいっぱいだから大丈夫。ごちそうさま」と返せばいいはずです。「今日は疲れた」のは妻だって一緒なのですから、家事で手の離せないパートナーを見たら、疲れているのはお互い様だし、「子どもと楽しくお風呂に入るよ」と、自分を奮い立たせればいいはずなのです。
家族相手だからこそ
生じる甘えの気持ち
この言葉が出なかった背景には、夫婦という関係性、すなわちパートナーに対する「甘え」があります。つまり、「家族だから、こんな言葉づかいをしても許してくれるだろう」という思い込みのせいなのです。そして、多くの人は夫婦と思うからこそ、相手に対する「義務」のようなものにしばられてもいます。「夫としての義務は仕事」とか「妻としての義務は家事・育児」などの古臭い固定観念にとらわれ、そんな自分に比べると「君(あなた)はできていないじゃないか」と、相手の生活態度などを責める際の材料としてしまうことも多いのです。
そこで提案したいのが、ときには夫婦であっても、相手を「他人」と思って敬うことです。もともと夫婦とは、他人同士がたまたま縁あって家族になっただけの関係です。そう考えれば、相手に甘えたことばかり言うのはおかしいはずです。パートナーと適度な距離感で接することができれば、言葉づかいも慎重になり、より相手を気づかい、尊重し合いながら良好な関係を保てるようになります。
あ~疲れた
→テメーだけじゃねえ
(夫へのひと言35歳Nさん)
●自分だけが疲れているアピールは通用しない
会社から帰宅した夫が、妻と視線が合うなりため息交じりに吐きがちなひと言。自分がいかに1日仕事に力を注いだのかというアピールとともに、「家の手伝いとかはしたくないから察してね」という内に秘められた願望も見え隠れしています。1日家事や育児、さらには仕事にと気合いを入れてこなしてきたなかで、そんな言葉を聞かされた日にはただただゲンナリするだけの妻なのです。
地雷ワードの言い換え
「今日もがんばってきたよ」
「あ~疲れた」はネガティブに聞こえるので、妻に甘えたい、労ってもらいたいというときには言葉をポジティブに変換しましょう
夫婦関係でストレスをためないコツとは?
相手とのやりとりでは「思いやり」を挟む
地雷ワードをはじめ、パートナーに対する不満の蓄積は、夫婦関係に亀裂を入れかねない大きなストレスの一因となります。
お互い、もしくはどちらか一方に過度にストレスがかかった状態が続くと、家庭そのものが我慢を強いられる場所となってしまいます。すると、いずれどこかで二人の関係にほころびが生じ、挙句の果ては離婚の二文字すら見えてくることだってありうるのです。
そんな事態に陥らないために大切なのは、家庭内でなるべくストレスをためないことです。
ではここで、そうならないためのコツをご紹介しましょう。







