一つ目は、相手とのやり取りのなかで、必ず「思いやりの言葉」を挟むことです。例として、残業で帰りが遅くなりそうな妻とその夫とのやり取りを見てみましょう。
「今日は下手したら終電で帰れないかも」
「え、遅すぎない?」
このケースでは、「遅すぎる」のは事実ですが、だからといって妻の仕事の効率が悪いと責めているのではなく、おそらく「遅くまで働いて身体を壊すのが心配」という意味なのでしょう。
それならばここで、「心配だから、がんばって早く帰っておいでよ」と素直に思いやりの言葉をかけることで、妻もひと踏ん張りして、仕事を早く切り上げようと思えるようになるものです。
自分の希望を伝える際には、自分の都合を押しつけるのではなく、思いやりの気持ちを挟むことで伝わり方が変わってくるはずです。
夫婦間で過剰に期待しがちな
「以心伝心」
もう一つが、相手に自分の考えをきちんと伝えることです。
夫婦間のコミュニケーションが機能しなくなる原因の一つが、相手に対して“以心伝心”を過剰に期待してしまうことです。夫婦間では、どこかパートナーに対し「言わなくても察してよ」と望んでいることがよくあるのです。
相手の気持ちがわからないのは、結局、お互いがうまく言葉をかけあっていないからです。実際のところ、言葉にしなければ、気持ちというのは正しく伝わらないものです。
たとえば、家事や育児が立て込んでいて、妻が夫に『ゴミ捨てくらい手伝ってほしい』と思ったとしましょう。ここでは素直に「ゴミ捨てお願いしてもいい?」と言えばいいものを、言わなくても自分が忙しいのを見ていれば『やってくれるのではないか』と勝手に期待してしまうのです。結局、言葉で頼まれていないのだから、夫がやってくれないのは仕方のないことです。でも、なぜか妻は、勝手に裏切られた気分になってしまうのです。
これも相手に対する自分都合の期待です。
ここでご紹介した二つの点を意識して、お互いの立場をしっかり理解して、「思いやり」を挟みながら言葉をかけていくことで、ストレスのない夫婦間のコミュニケーションが実現するはずです。
オレのメシは?
→ねーよ!見りゃわかんだろ!!
(夫へのひと言28歳Fさん)
●殿様気分ですべての家事は妻任せ
休日でも朝から赤ちゃんに起こされ、自分の食事すら離乳食の残りやパンをかじるなどしてすます妻。そこに朝寝坊して起きてきた夫が、何も用意されていない食卓を見て発しがちなひと言。妻の立場とすれば、「好きなだけ寝てる」というだけで不公平なうえに、いつ起きてくるのかわからず、離乳食づくりなどに参加する素振りも見せない夫のための朝食の優先順位は必然的に一番下となります。また、これは夫の休日に、妻が体調を崩してソファで横になっているときなどにもよく聞かれるセリフです。相手の身体を気づかうより先に自分の食欲を満たすことしか頭にない夫に対し、妻はただただ脱力感を覚えてしまうでしょう。
地雷ワードの言い換え
「オレのご飯もつくってもらえるとうれしいな」
本当は「休日くらいオレがつくるね」と言ってほしいところですが、料理下手だったり、台所を汚されたりしても困ります。妻に面倒をかけることへの申し訳なさをにじませつつ低姿勢でお願いすれば、つくるほうも気持ちよく料理できます
オレのパンツないんだけど
→穿かなきゃいーじゃんw
(夫へのひと言36歳Jさん)
●畳んでないことを責めるような口調で
風呂上がりにタンスなどを開けた後、全裸のまま踵を返した夫が妻に向かって放ったひと言。日中干した洗濯物が取り込んだままだったときなど、収納場所になかったというだけで「何で畳んでないの?」的なニュアンスの責め口調で夫から発せられます。その不満気な口調に加え、これみよがしにごそごそと乾燥機などを漁る姿に「何で私だけがやることになってんの?」と妻の不満が募ります。
地雷ワードの言い換え
「ごめん、探し足りないかもだけど、オレのパンツ知らない?」
まずは「自分で探してみたけど見つからない」ことを謝り、あくまでも低姿勢で「知らない?」とたずねましょう
え、大丈夫だよ。キレイ、キレイ
→大丈夫かどうか お前が決めんな!!
(夫へのひと言39歳Kさん)
●面倒な仕事はいつも後回し
風呂やトイレなどの掃除が担当の夫に「そろそろお願い」と頼んだときに返ってきがちなひと言。たとえ「本当にキレイだったから、まだ大丈夫だと思った」という意味の発言だったとしても、妻としてはキレイという事実が大切なのではなく、「家のことを一緒にやる姿勢があるかないか」が大事なので、「だから掃除をやらない」では、面倒くさがっているととらえられても仕方がないでしょう。
地雷ワードの言い換え
「いつも家の中をキレイにしてもらっているから、オレもキレイにするね」
妻がいつもしてくれていることに対して感謝の気持ちを伝え、自分も同じくらいがんばるという意欲を見せれば、妻も納得します。








