あなたに本当は
ふさわしいもの

 セルフケアは、自分がこれまでどんな人間で、これからどんな人間になっていくのかに誇りを持つことが重要です。

 あなたが屈辱的な虐待から逃れるために、好むと好まざるとにかかわらず下してきた決断の一つひとつに誇りを持ってください。
 縁を切るだけでなく、その先で立ち直るために勇気を出したことを誇ってください。
 あなたはこれらのものを得るにふさわしい人間なのです。

○幸せになる
○安心感を得る
○あなたを愛しく思う人たちから愛される
○予測可能で安全な人間関係
○あなたの好きなことを愛し応援してもらえる
○落ち込んでいるときに元気づけられる
○本当のあなたとして生きる自由
○深く、素晴らしい絆
○敬意を払われ、真実を伝えられ、真心のこもった扱いを受ける
○尊重される
○幸せと達成感に満ちた人生

 あなたはこれらすべてと、それ以上にもっと多くのものを当然得るべき人間です。

 絶縁することが、すなわち立ち直ることなのではありません。絶縁は、立ち直るための最初の一歩にすぎないのです。

 むしろ最も勇気がいるのは、絶縁したあと、こうして家族を失って独りで立っている今、このときです。

 自分のために勇気ある決断をしたあなたは、自分自身の人生と価値と尊厳を取り戻すでしょう。
 そしてこれからは、あなたの人生に影響を与える人やものを自らの意志で選び取るための得がたい知識を獲得します。

 自分は価値のある人間だと感じ、またそんな自分に何がふさわしいかを自覚して、日頃から自分に言い聞かせることが究極のセルフケアです。
 なぜなら、自分に何がふさわしいかを知っていれば、長いこと渇望してきた愛ある健全な絆をはぐくめるからです。

シェリー・キャンベル(Sherrie Campbell, PhD)
毒家族に苦しむ人々を救う心理学者であり、家族との絶縁を手伝う専門家として全米で知られている。かつてBBM Global NetworkとTuneIn Radioで自身のラジオ番組「Dr. Sherrie Show」を主宰していた。講演者、SNSのインフルエンサーとしても知られ、メディアにも頻繁に取り上げられている。著書に『幸せになるには親を捨てるしかなかった』(ダイヤモンド社)などがある。

※本稿は、シェリー・キャンベル著 髙瀨みどり訳『幸せになるには親を捨てるしかなかった』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。