自分にとって「害になる親」、つまり毒親からは逃げるしかない、とは言われますが、実際に毒親との絶縁は簡単なことではありません。絶縁してもなお追いかけてくる毒親、周囲からの残酷な言葉……ここでは実際に毒親と絶縁した経験を持つ著者が、同じ悩みを持つ人々へ苦しみから抜け出す糸口を綴った書籍『幸せになるには親を捨てるしかなかった』(シェリー・キャンベル著 ダイヤモンド社)から抜粋し、再構成して紹介します。

【愛着障害の特徴】「毒家族で育った人」が無意識に持つ、今すぐ捨てるべき「完全に間違った」10の思い込み

あなたを変えられるのは
あなた自身です

 あなたが唯一、影響を与えることができるのはあなた自身です。私たち一人ひとりが、自分自身を一番に変えることができるのだという気づきは、大きな力になります。

 これからは、自分の状況を変えるために家族が変わるのを待ったり、社会があなたの決断を受け入れてくれたりするのを待つ必要はないのです。

 あなたの人生を変えるには、あなた自身の人間性についてどんな固定観念を刷り込まれてきたのか分析することから始めるといいでしょう。

正しくない思い込みが人生に悪影響を与える

 あなた自身についての正しくない思い込みは「リミッティング・ビリーフ」と呼ばれ、あなたの人生に悪影響を及ぼします。自分を否定的に考えてばかりいると、何をするにしても何を言うにしても、どんな自分になるにしても、恐怖で制限をかけてしまいます。

 リミッティング・ビリーフを持っていると、感情トリガーによって次のような点が不完全なまま成長してしまいます。

▼自分を認め、受け入れることができない
 自分は出来そこないだという間違った思い込みを持ったまま成長します。卑屈な気持ちから抜け出すためには、思い込みをやめなくてはいけません。

 自分を出来損ないだと思う理由を考えてみましょう。その思考パターンをやめ、自分は完璧ではないけれど十分素晴らしい人間だと考えられるようになるためには、どうしたらいいと思いますか?

▼自分らしく生きられない
 精神的虐待をする家族に育てられたあなたは、誰かの期待通りの自分になろうとします。共依存関係の問題点は、あなた自身を含めて、本当のあなたを見てくれる人が誰もいないということです。

 家族にも受け入れてもらったことのないあなたは、自分が正しいことを正しくできているかという悩みに常に取りつかれ、自分をないがしろにしてまで周りの人たちのためにどうするべきか考えてしまいます。

 立ち直るためには、まず、特定のグループや場にうまくなじまなければ、という考えを捨てるべきです。