▼気を緩めることができない
 あなたは常に努力が足りないと思い込まされてきました。そのため、どんなときも上を目指して努力しているということを証明するために、休むことなく行動し、常にせわしなくあろうとします。それはすべて、一度もあなたを認めてくれたことのない家族から認められたい一心でしていることです。

 ですが同時に、忙しくするのは、トラウマから意識をそらすためでもあります。

 気を緩めるのはどうにも落ち着きませんし、わがままとすら感じるかもしれません。気を緩めてしまうと、自分が無価値な人間なのではないかという気持ちが湧き起こってくることもあります。

 何かに追い立てられていたり、身の回りを整理整頓していたり、働きすぎていたり、やたらと頑張っていたり、あるいは人生を完璧にしようと努力していたりしないと、まるで自分の存在意義が失われてしまうかのように感じるのです。

 忙しさで気を紛らせても、トラウマは消えないという事実を受け入れたら、どんないいことがあるか考えてみましょう。受け入れられたら、次はどうしますか?

▼自己表現ができない
 毒家族のいる家庭では、姿は見せつつもできるだけ静かにしていることが求められます。そのせいで、自分をいつどのように表現すべきか戸惑いやすく、判断が困難です。

 家庭が機能不全に陥っている現状を受け入れ、空気を読んで流れに乗ることを、直接的あるいは暗に要求されます。それにより、あなたの望みや意見が家族の生き方に影響を与えることは決してないということがはっきりするのです。

 この痛みを避けるために、多くの人が少しでも家族に受け入れてもらおうと、反射的に自身の感情を消し去るようになります。

 立ち直るためには、あなた自身の声を生き返らせなければなりません。それにはどうしたらいいでしょうか。

▼鍛錬する意欲を感じられない
 何をやっても認めてもらえない環境で育つと、何に対しても意欲を感じなくなってしまうことがあります。意欲を持たないことで、家族からの干渉や非現実的なプレッシャーに抵抗し、人生を自分自身の手に取り戻そうとする人もいます。

 考えてみましょう。あなたはこれまでどのように、自分の中の意欲や研鑽の精神とつき合ってきましたか?