これはグローバル化の相矛盾する筋書きを示唆する二つの数字に関するコラムだ。  過去15年間にわたり、自然の成り行きで脱グローバル化が進んでいるとのコンセンサスが醸成されてきた。こうした主張を裏付ける、一つの良く知られた数字がある。世界の生産に占める貿易の割合は、金融危機の入り口にあった2008年にピークに達し、その水準を回復したことがないというものだ。