JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレー、USバンクなどは、融資に係る規制上の資本賦課を軽減する方法として、複雑な債券を私募ファンド運用会社に売却している。取引内容に詳しい複数の関係者が明らかにした。  このような「合成リスク移転」は、銀行にとっては高くつくものの、原資産に係る資本賦課の全額が対象となる場合よりも負担は軽く済む。投資家にとっては有利な取引で、一般的に約15%以上のリターンを得られると関係者は話す。  米銀は総じてこうした債券とは距離を置いてきたが、この秋になって規制強化による負担の軽減に動き出し、リスク移転のための起債額は過去最高となった。