思春期の娘が「かわいく生んでほしかった」「お父さんに似なければよかった」~親は何と答えるべき?写真はイメージです Photo:PIXTA

 思春期になると、ピアスやメイク、髪型など、自分の外見にこだわりを持って気にし出す女の子は多い。「親からもらった体を傷つけるなんて」という言葉はよく聞くが、果たしてこれは娘に対して望ましい回答なのだろうか。「まずは、思春期を迎えるずっと前から、ありのままの娘さんを認めて、『あなたはそのままで十分かわいいんだよ』と言葉にして伝えてほしい。」自身のSNSでさまざまな女性の悩みを聞く中で、娘の外見への悩みを持つ母親の声にも多く触れてきた産婦人科医・高尾美穂氏は訴えかける。同氏の新著『娘と話す、からだ・こころ・性のこと』(朝日新聞出版)から一部を抜粋、再編集し、紹介する。

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「もっとかわいく生んでほしかった」と言われたら

 娘さんが中学生ぐらいになると、「ピアス問題」が発生するご家庭があるのではないかと思います。ピアスをしたいと言われたとき、認めるべきか、反対するべきか。親に黙ってピアスホールを開けてきたときに、強く叱るべきかどうか。「こういうとき、親としてはどういう態度をとるべきか」と悩みますよね。「ピアス問題」について、私の考え方を少しお話ししてみたいと思います。