5000万円持ってても!?おひとり様78歳女性が直面…賃貸物件を借りられない残酷な現実せっかく身軽になったのだから、人生を楽しむための引っ越しをしたかった78歳女性。自宅の断捨離を終え、不動産会社に行くと思わぬ事態になった(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「自分は大丈夫!」の落とし穴。最後はみんな「おひとりさま」!2025年には6世帯に1世帯が一人世帯になり、未婚も既婚も子なしも子ありもいつかは「おひとりさま」になる。そんな時代を生き抜くために、今から何を準備したらよいのか?そこで、今回は「人生100年時代における家族に頼らないおひとりさまの終活」を支援している司法書士の太田垣章子さんの新刊『あなたが独りで倒れて困ること30』より、実際に著者が多くの現場で経験してきたリスクとその対策を抜粋して紹介いたします。

高齢になると、賃貸物件を借りられなくなる!?

 さまざまなリスクがあるので、家主は高齢者に部屋を貸したがりません。コロナ禍以降、長期に亘って住宅ローンを組むのはリスキーだと、賃貸の需要は増えています。特にファミリー物件の注目度は高く、業界は物件数が足りないと活気づいています。

 これは単純にファミリー層が増えたというよりは、リモートワークなどで、家で仕事をする人が増えたことから、人数以上の部屋数を求める傾向の表れだと思います。特に夫婦共働きでその二人ともがリモートワークになった場合、リビングで揃って仕事をするというのは無理があり、それぞれ個々に仕事部屋が必要になるからではないでしょうか。

 一方でワンルーム等の小さな物件は、もともと供給過剰気味のところもあり、いったん今の入居者が退去してしまうと、新しい申し込み者を確保するのに苦戦するようになりました。