症例群でのCOVID-19罹患から1、2、3年後時点での嗅覚障害の有病率は、それぞれ40.9%、27.3%、13.6%、対照群の有病率は10.2%だった。罹患から2年後時点での両群の絶対差は17.1%(95%信頼区間4.7〜29.4%)と有意だったが、3年後時点での絶対差は3.4%(−7.3〜14.1%)と有意ではなくなった。

コロナに罹患してから1年間隔で
味覚障害の有無を調査

 一方、症例群での罹患から1、2、3年後時点での味覚障害の有病率はそれぞれ26.1%、13.6%、11.4%、対照群の有病率は10.2%だった。罹患から2年後時点での両群の絶対差は3.4%(95%信頼区間−7.3〜14.1%)、3年後時点での絶対差は1.1%(−9.2〜11.4%)といずれも有意ではなかった。

 こうした結果を受けて研究グループは、これまでCOVID-19罹患後の嗅覚障害と味覚障害の精神身体的評価に関するデータはなかった点を強調し、「この研究により、症例群でのCOVID-19罹患から3年後時点での嗅覚障害の有病率は対照群と同等であり、また、罹患から2年後および3年後の時点での味覚障害の有病率に関しても、両群間で同等であることが明らかになった」と結論付けている。

 研究グループは、「今回の研究結果は、COVID-19に罹患して嗅覚障害や味覚障害に悩まされている患者にとって喜ばしいニュースとなるはずだ」との見方を示す。そして、「COVID-19罹患者で嗅覚障害が生じている人でも、感染から3年が経過すればその障害から回復するようなので、安心してほしい」と話している。(HealthDay News 2023年11月9日)

https://www.healthday.com/health-news/infectious-disease/covid-linked-loss-of-smell-taste-resolves-by-3-years-after-infection

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