ハワイで大儲け!
超シンプルなビジネスとは

「大学の休学期間」に私はさまざまなビジネスを起こしました。最初に始めたのが、国際電話の英会話学校。インターネットでテキストのやり取りしながら、国際電話を使って毎日15分会話をするっていうサービスを提供しました。自分が英語が全然できなくて苦労したから、同じように苦労している日本人は少なくないと考えたんです。その当時は2000年代初頭、ちょうどインターネットが出てきて、Skypeはまだなかったけど、早いネット回線でコミュニケーションをとれるようになっていました。

 アメリカにいる先生が日本人に教えるっていうのを始めたら、それがかなりヒットしました。生徒数が一気に増えたのですが、リモートでアメリカ人をマネジメントすることが大変で、胃が痛くなってしまったので事業を畳んでしまいました。

【何者?】世界で2番目に小さい国で首相補佐官になった日本人に学ぶ「頑張らない努力」大学時代に始めた英会話学校のマネージャーと。 提供:和田泰一

 当面は人を扱う仕事は避けようと思い、不動産を始めました。近所で日本人のおばちゃんが経営していた不動産屋に入って、「泰一くん、売るときは壁を真っ白に塗るのよ」とか「花壇に花をたくさん植えると買ってくれる人が増えるのよ」とか、そういういろんなノウハウを聞きながら、芝刈りやペンキ塗りのお手伝いをしながら不動産を勉強しました。

 その後、2003年にハワイで実際に自分の不動産屋をやってみようと思って、家を建てて売るというシンプルなビジネスを始めました。土地を8万ドルで仕入れて、5万ドルかけてブルドーザーでならす。そこに16万ドルの箱を建てて、60万ドルで売る。大工さんの工賃を払っても20万ドルぐらいのプレミアが発生します。家なんて売値よりはるかに安く作れるんです。これを何軒もやっていたので、かなり儲かりました。

 そして、ある発明を思いつきました。アメリカでは家が建つ前にローンが降りないので、私は家が売れるまでは、大工さんへの支払いを建て替える必要がありました。それを建築の進捗に応じて、4回に分けて支払いをするようにしました。4回目の支払いは家が売れたときです。すると、私は完成した家を安い金額で保有することができます。大工さんも仕事を受注するためにこの条件を飲んでくれました。