堀江貴文氏Photo:Jun Sato/gettyimages
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 テクノロジーの進化はとどまることを知らない。G7サミットでは、生成AIの利活用について、推進派と規制派とで意見が二分した。革新的なテクノロジーが席巻すると、世の中は混乱するが、やがて受け入れられていく。いま、私たちは変化の真っ只中にある。

『2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』書影『2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』 堀江貴文著 徳間書店刊 1540円(税込)

 堀江貴文氏は、本書で10年後の未来予測を試みた。「ホリエモンの未来予測大全」というサブタイトルの通り、日本経済・資産形成・AI・エネルギー問題・ビジネス・働き方・産業・社会情勢など、その切り口の多彩さに目を見張る。宇宙ロケットの開発やスマホアプリ・飲食店のプロデュースといった、幅広い事業を手がけてきた堀江氏ならではの視点に、知的好奇心がかきたてられていくことだろう。

 堀江氏は、未来は予測できないものの、未来に目を凝らすことで本質が導き出されると語る。さらには、社会がいくら変化しようとも、私たちが培ってきた経験や強みは無駄にならず「人間的厚み」になると、読者を鼓舞してくれる。

 シンギュラリティ到来という、人類史に残る転換点を迎えつつあるいま、世の中で何が起こっているのか?そして今後、世界はどんな次元を切り開いていくのか?そのなかで、私たちは何に注目し、どんなアクションをとるとよいのか?

 本書を通じて自分なりの未来図の解像度を上げてみてほしい。価値観やライフスタイルのアップデートを楽しむためのヒントがそこにある。(松尾美里)