ポイント2 電動キックボードはタイヤが小さいので要注意

自転車のタイヤは直径16インチ以上のものが多く、国内で多く流通するいわゆる“ママチャリ”のタイヤは直径24〜27インチ程度だ。一方で、電動キックボードのタイヤは8インチ程度と小さい。自転車などと比較すると段差や障害物に弱いことを理解しよう。

前述のLUUPでは2021年4月にサービスを開始した際に、タイヤのサイズを従来の8インチから10インチにまで拡大した新機体を導入した。シンガポール発のシェアリングサービスで、2022年中の日本参入を目指す「Beam」でも、今年の後半には12インチのタイヤを実装する新機体を市場に投入する予定だ。

とは言うものの、電動キックボードのタイヤは他の車両と比べて小さいケースがほとんどだ。そのため、繰り返しにはなるが、段差や障害物にはくれぐれも注意していただきたい。

ポイント3 歩道走行はNG

新たな道交法では、電動キックボードの走行エリアを基本的には車道と自転車レーンとしている。最高時速が6キロメートル以下の場合は歩道走行も可能となる。

だが現状、電動キックボードは歩道走行がNGとなっている。警察庁によると、2021年9月から22年2月の期間、電動キックボードによる道交法違反容疑での摘発件数は全国で168件。そのうち86件は、歩道を走行するといった「通行区分」違反だった。東京在住であれば電動キックボードの歩道走行を見かけるかもしれないが、歩道走行はNGだ。交通ルールは必ず守っていただきたい。

日本では、歩道を走行する自転車ユーザーも多い。一般社団法人の自転車産業振興協会がまとめた「自転車の交通ルールに関する意識調査」によると、調査に協力した約45%の自転車ユーザーが主に歩道を走行しているそうだ。だが実は、自転車でさえ歩道と車道の区別がある場合は原則、車道を走行することがルールとなっている。

電動キックボードに乗る際、自転車感覚で歩道を走行するのは絶対にNGだ。自転車でさえ、歩道走行はNGであることも、併せてご理解いただきたい。

ルールさえ守れば、電動キックボードは短距離移動に適した便利な乗り物だ。大型連休を機に、利用してみてはいかがだろうか。