米Microsoftのテクニカルフェローで、複合現実(MR)ヘッドセット「HoloLens」の生みの親として知られるアレックス・キップマン氏。そのキップマン氏が、セクシャルハラスメントなどの問題行動を報じられた後に、21年在籍したMicrosoftを退社することが明らかになった。
今回の「海外テックニュース-Trend Now」では、キップマン氏が退社へと追い込まれた背景や、情報管理ツール「Notion」によるカレンダーアプリ「Cron」の買収、そして先週明かされた大型の資金調達を紹介する。
MRヘッドセット「HoloLens」の父、キップマン氏がセクハラ報道の後に退社へ
MRヘッドセット「HoloLens」の生みの親として知られる、米Microsoftのテクニカルフェロー、アレックス・キップマン氏が同社を退社する。米ウェブメディア・Insiderなど複数のメディアが6月8日に報じた。Microsoft社内ではキップマン氏による暴言やセクシャルハラスメントが横行していたことを、Insiderが5月25日に伝えていたばかりだった。
米テックメディア・GeekWireが独自入手した社内メールによると、キップマン氏は今後2カ月間で引き継ぎ作業を完了させた後に退社する予定だ。そのメールはMicrosoftのクラウド・AI分野のトップ、スコット・ガスリー氏によるもので、同氏は「我々は彼が当社を離れ、新たな機会を追求するのにふさわしい時期だと判断した」と話している。また、同メールでは、MR部門のハードウェアチームを「Windows and Devices」部門に、ソフトウェアチームを「Experiences and Devices」部門に統合する計画についても説明している。
ガスリー氏のメールはキップマン氏については言及していない。だが、ガスリー氏が社内に組織再編のメールを送信したのは、Insiderがキップマン氏の問題行動を報じた直後のことだったとInsiderは報じている。