施工会社と工場をマッチングして手数料を得るマッチングサービスとは異なるビジネスモデルで、収益源は施工会社からの発注費だ。製造機能を持たない「ファブレスメーカー」のような立ち位置だという。

BALLASが開発しているシステムのイメージ
BALLASが開発しているシステムのイメージ

これまで部材の調達においては「図面バラシ」とよばれる工程がネックになっていた。図面バラシとは施工業者が作成した施工図を参考に、工場側が製作図を作っていく作業のこと。共通の基準がなく、コミュニケーションのズレなどから取引を長引かせる原因になっていた。

BALLASではこの図面バラシを代行し、自社で内製のシステムを活用しながら製作図を作成している。最適な工場を選定するところも同社が担うため、施工会社は施工に専念できるようになる。

木村氏によると従来は工場の手配や製作図の作成などに1カ月程度かかることも多かったが、BALLASではその期間を1週間ほどに短縮できるという。

製作先となる工場は、機械の稼働状況や得意な領域を踏まえてBALLASが選ぶ。協力工場にとっては機械の稼働していない時間を活用しながら、得意な案件を引き受けるチャンスが増えるのがメリットだ。現在パートナーの数は関東を中心に70社ほどになった。

BALLASでは今後国内での拠点を増やし、顧客数の拡大を目指す方針。並行して工場のネットワークを拡充しながら金属以外の領域にも対象を広げる。「図面バラシのデジタル化」を見据え、引き続きデータの蓄積や活用にも力を入れていくという。

BALLASの取り組みは印刷業におけるラクスルや、製造業におけるキャディといった先駆者のアプローチと共通する点も多い。建設業界をテクノロジーで変革する「ConTech(建設テック)」は国内外でさまざまなプレーヤーが出てきているが、部材調達においてもテクノロジーを活用できる余地がまだまだありそうだ。