「また、豚組しゃぶ庵βで狙いたいのは、売上ではなく『利益の最大化』。成長より、持続性を目指しています。これはすべて、コロナ禍である今だからこそ挑戦できることであり、平時ではできません。とはいえ、人口減少が懸念されるなかで、5〜10年先にはシフトしなければならないものでした。そのパラダイムシフトが、新型コロナウイルスによって一気に進んだように感じています」(中村氏)
2021年にかけて、豚組しゃぶ庵βをどうしていくつもりなのか?
「飲食店の三大要素である『料理・場・人』のうち、新型コロナウイルスによって『場・人』が全否定される状況になりました。でも、本質的な価値を失ったわけではありません。
『料理』はデリバリーやテイクアウトを通じて価値を保っています。今後『場・人』もテクノロジーを活用して価値を取り戻そうとする動きが各方面で活発化するのではないかと期待しています。豚組しゃぶ庵βが全個室で丸一日貸し切りという方針を打ち出し、かつ席指定料をいただくようにしたのも『場」の価値を取り戻すための実験の1つなのです」(中村氏)