総じて、ワクワクするようなイノベーションみたいなものはない1年でしたが、DXという流れが加速するという意味では、記憶に残る1年だったかなと思います。

官民挙げてDXが加速、ブロックチェーンスタートアップにも注目

2021年ですか……。去年の今頃、コロナを予測した人いましたっけ?(笑) 予想は当たらない前提ではありますが、以下のように考えています。

2020年がDX元年だとしたら、2021年は大いに加速化する年になると思います。
特に国の動きが早く、がちがちの岩盤規制だったところも、DXの流れが進むかと。その流れを受けて、投資先ではありますが、TRUSTDOCK(トラストドック)は、DXを進める上で本人確認という最初のゲートを取りにいっていて、2021年も大いに成長するのではないかと期待しています。

また、同様の流れで、これまでかたくなに“電話・FAX・エクセル管理”だったような古い業界においても、DX推進がより進むと思われます。例えば、食品業界、物流業界、建設業界みたいなところは既にスタートアップもいくつかありますが、各業界ごとのバリューチェーンにそってDXプレイヤーが出てくるのではないかと思います。

具体的な会社ですと、これまた投資先ではありますが、屋根点検や工事現場の施工管理をドローンを使ったSaaSで提供しているCLUE(クルー)など、その代表的な会社になるかと思います。また、食品業界などでは、レストランと食品工場を結んで、食品OEMを提供するようなスパイスコードも、DXがほとんど進んでない業界ゆえに、面白いポジションが作れるのではないかと思います。

あとは、ここ2年くらいずっと同じことを言っていますが、やはりブロックチェーンを活用したサービスですね。まだまだ数は少ないですが、ブロックチェーンスタートアップの層は確実に厚くなってきていると思いますし、もっと増えてきて欲しいと思います。投資先のGaudiy(ガウディ)も巨大IPと組んで非常に面白いポジショニングを築きつつあります。

マクロのトレンドでは、2021年の後半くらいからようやく実態経済が戻ってくるのではないでしょうか。願望も込めてではありますが。金融市場が、先んじて、盛り上がってきてしまっているので、それに実体経済も追いついて欲しいですね。