BASEカードは利用にあたって、月額費や入会金、決済手数料などは一切かからない。なお、利用上限額は本人確認前は1回あたり3万円、1カ月あたり12万円、1枚あたり100万円となっているが、本人確認後は1回あたり、1カ月あたりがそれぞれ100万円、1枚あたりは上限なしに増額することができる。

BASEによれば、BASE加盟店を対象に実施した資金繰りに関するアンケートの結果、半数以上が「困った経験がある」と回答。また、資金繰りの課題に対して、約4割が「何もしていない」と回答したとのこと。そうした状況を踏まえ、加盟店がいつでも売上金を使用できる状態にするために、BASEカードの提供に至ったという。

「BASE BANKを立ち上げた時から、入金の最適化と出金の最適化は実現したいと思っており、BASEカードはそれが順次形になってきている中のひとつです。プラットフォームの規模があまりにも小さいタイミングで始めると、ユーザーに提供したい付加価値をつくり込めない可能性があるため、当初から今くらいの規模感になったタイミングで始めたいと思っていました」とBASE代表取締役CEOの鶴岡裕太氏は語る。

BASEカードは現状、バーチャルカードでの提供となるが、2022年上半期にはオフラインでも使用できるリアルカードの発行を予定している。また、2022年中の提供開始を目標に「商品発送前の売上の買取」や、そのほかにも新たな信用創造を目的とした資金調達サービスの提供も予定しているという。

「個人や小さなチームが新しい価値を作っていく上で、現状では世の中の金融のメリットをすべて享受できているわけではないと思います。BASE BANKはロングテールのすべての方に金融を活用するメリットを届けられるようにしていきます」(鶴岡氏)