「元気にハキハキ話す」は時代遅れ!仕事がデキる人の発する本当に“いい声”とは?カリスマ経営者や優秀なリーダーと呼ばれるような方たちの声の波形には、共通点がある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

スティーブ・ジョブズや大谷翔平選手などの有名人をはじめ、これまで18年間にわたって約2万5000人の声の波形(声に含まれる音階を分析しグラフ化)をとり、声の研究をしてきた中島由美子さんによると、第一線で活躍する成功者の声には共通点があります。そこで中島さんの近刊『成功する声を手に入れる本』(青春出版社)から一部抜粋・編集して、なぜか仕事がうまくいく人に共通する声の特徴についてご紹介します。

なぜ、同じことを話しているのに「結果」が変わるのか?

 今までに、同じ話をしているのに、なぜか耳に入ってこずスルーしてしまう人と、つい聞き入ってしまう人っていませんでしたか。

 一般的にいわれるような「いい声」ではないのに、なぜか心に響き、感動してしまう声。あるいは、同じ歌を歌っているのに、この人が歌うと心地よく、何度も聴きたくなる、知らず知らずに涙が出てしまう。一方で、いくら歌がうまくても、ある人が歌うと心に響いてこない、ということもよくあります。

 また、「感謝します、ありがとうございます」とお礼を言われたときのことを思い出してみてください。本当に心から感謝されているときと、「本当はそれほど感謝してないよね?」とわかってしまうとき、ありますよね。

 実は、私たちはみんな知っているのです。言葉や伝え方のテクニックだけでは心が震えないということを。

 その答えは、「声」にありました。つまり、いくら取りつくろっても、その人が放つ声のエネルギー、周波数が受け取る側に伝わってしまうのです。

 米国の黒人差別撤廃のために闘ったキング牧師の声を聞くと、なぜか鳥肌が立ちます。英語なので何を話しているかさっぱりわからなくても、心が反応してしまうのです。これってやはり、話す内容ではないということですよね。

 話し方や伝え方ももちろん大切ですが、もっと重要なのは、「何を、どう話すか」よりも「誰が話すか」なのです。それも、影響力が強い人とか、有名な人だからというキャラクターによるものではなく、「どんな声」で話すかということ。

 声ひとつで人間関係が改善され、自分に自信がもてるようになり、仕事の成否まで決まってしまうとしたら、コミュニケーションに使わない手はないと思いませんか。

ハキハキした元気な声で仕事がとれる時代は終わった

 元気な声で営業して仕事が取れる時代はもう終わりました。

 通る声でプレゼンされても長く聞いていられないし、説得されることもありません。

 日本人は小さいときから大人になるまでずっと、「ちゃんとすること」を良しとされてきました。学校では姿勢良く、大きなはっきりとした声で話すとほめられます。部活では元気に声を張り上げ、社会に出てからも明るく挨拶すると評価はアップ。

 たしかにそれは素晴らしいことですし、好印象を与えるにはいいでしょう。でも、そんなときの声は、実はとても緊張しています。

 私たちは、人と関わるとき、少なからず緊張しています。しゃべりのプロであるアナウンサーだって、実は緊張をしているんですよ。「間違えてはいけない」「ちゃんとしなければいけない」と思うため、声が硬くなるのです。声はメンタルであり、心の状態が素直に表れるものなのです。

 だから緊張すると、声が硬くなる。では、どこが硬くなるのでしょうか。