米ハーバード大学の理事会(ハーバード・コーポレーション)は12日、クローディン・ゲイ学長を支持する決定をした。ゲイ氏を巡っては、学内での反ユダヤ主義への対応や学術的な著作における盗用の証拠を理由に、解任を求める声が出ていた。理事会の決定は、自由主義的価値よりもアイデンティティー政治(ジェンダー、人種、性的志向など特定のアイデンティティーに基づく集団の利益を代弁する活動)を優先するというハーバード大の行動様式や、学内での言論の自由に対する選択的支持を裏付けるものだ。ゲイ学長を選出し、大学を監督する立場にある理事会は、大学コミュニティー宛ての公開書簡で、ゲイ氏が「われわれのコミュニティーの回復を助け、われわれが直面する極めて深刻な社会問題に対処するのにふさわしい指導者」だと「確信」していると述べた。
【社説】ハーバード大のゲイ学長巡る二重基準
教育価値が低下していると米国民が結論付けることにも
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