ポストイットを並べる手写真はイメージです Photo:PIXTA

積極的に新しい情報ややり方を取り入れようとするリーダーがいる。しかし、そうした“意識が高い”リーダーが成果を出せるとは限らない。むしろ、部下を疲弊させて、成果につながらないことも少なくない。なぜなのか。(Alternative Work Lab所長 石倉秀明)

“意識高い”系上司が
うまくいかないのはなぜ?

 読者の中には管理職、あるいはそうでなくてもプロジェクトなどをリードして何かしら成果を出すことが求められる仕事をしている人は多いのではないだろうか。

 管理職やプロジェクトの担当者として成果を出したいと思うのは、当たり前のことだ。そのために自ら勉強したり、新しいことを積極的に取り入れようとしたりする人もいるだろう。

 ビジネスの世界は進歩が速い。特にAIをはじめとするテクノロジーの進化はすさまじいものがあるし、それ以外でもプロジェクトの進め方やマネジメント方法など新しい概念や考え方はどんどん情報として入ってくる。そういった新しい情報を取り入れることで、イノベーションを起こしたり、大きな成果を上げたりするために奔走しているかもしれない。こうした上司はアンテナ感度が高い、“意識が高い”上司だといえるだろう。

 しかし、そのような意識の高い行動は、時に部下を疲弊させるだけでなく、結局成果につながらないことがある。そのような意識の高い上司によるマネジメントが、うまくいかないのはなぜだろうか。