管理職になると、「仕組み化」を求められる場面が増える。しかし、仕組みをつくり、成果を生み続けることは容易ではない。うまく「仕組み化」して成果を上げている管理職には、ある共通点がある。それは、「人に期待しない」ことだ。冷たく聞こえるかもしれないが、実はそうした管理職こそ、部下を幸せにできるのだ。(キャスター取締役 石倉秀明)
「仕組み化」がうまい人は
何をやっているのか
仕事をしていると、「仕組み」という言葉を聞かない日はないのではないだろうか。
40代、50代になり管理職になると、特にその傾向は顕著かもしれない。管理職に求められるのは、自らがハイパフォーマンスを出すプレーヤーとして活躍することではなく、仕組みをつくり、多くの従業員が安定して成果を残せるようにすること、または日頃やるべきことがつつがなく回っている状態をつくることだからだ。
しかし、この「仕組み」という言葉は、言うのは簡単だが、実現するのはかなり難しい。仕組みのつくり方を教わることもないし、実際に体系的に学べる機会もほとんど存在しない。つまり、これだけ「仕組み」にすることが重視され、大事にされているにもかかわらず、仕組みのつくり方は「仕組み化」されていないのだ。
ここで一つ、仕組み化の成功例がこれでもか、と紹介されている本を紹介したい。