日本郵便が“BtoB物流”強化、「目指せ売上高1000億円」のシナリオとは《Editors' Picks》Photo:PIXTA
総務省は、手紙を現行の84円から110円に、はがきを同63円から85円に値上げする方針です。値上げの実施は来秋の予定で実に30年ぶり。郵便事業の収支は、値上げしなければ、営業赤字が3000億円超に拡大すると試算しています。いったい日本郵便の経営計画はどうなっているのでしょうか? 好評連載『物流専門紙カーゴニュース発』から、2023年3月2日に公開した記事をもう一度、紹介します。

日本郵便(本社・東京都千代田区、衣川和秀社長)は、国内BtoB物流事業の強化に乗り出す。4月1日付で、JPトールロジスティクスとトールエクスプレスジャパンの子会社2社の事業を再編するとともに、社名を「JPロジスティクスグループ」および「JPロジスティクス」に変更。これまで2社に分かれていたコントラクト事業(3PL)、フォワーディング事業、エクスプレス事業(特積み事業)を一体的に運営するとともに、社名変更により日本郵便の子会社であることを明確に打ち出す。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

再編で売上高1000億円規模を目指す

 現在、JPトールロジスティクス(JPトール)とトールエクスプレスジャパン(TXJ)2社の売上高は合計で600億円強だが、今後数年以内に1000億円規模に増やすことを目指す。

 再編では、JPトールのコントラクト事業とフォワーディング事業をTXJに移管し、TXJを「JPロジスティクス」に社名変更。TXJの主力事業である特積みトラック事業と合わせ、3事業を一体的に展開していく。

 また、JPトールは「JPロジスティクスグループ」に社名変更し、物流戦略の企画・立案を担当していく。

 JPトールとTXJはこれまでも、TXJのターミナル施設の上層階でJPトールが倉庫保管を中心とした3PL事業を行うといった連携体制にあったが、今後は3事業を一体的運営していくことでさらなるシナジーを創出し、成長を加速させていく。