子どもが「親に知っておいてほしい」と思っている3つのこと

 かつて整形願望を抱く子どもであった筆者は、当事者だった頃に「親は○○を理解していない」と感じる点が複数あった。そこで、本見出しでは子ども目線で見た“親に知っておいてほしいこと”3点を紹介する。

【その1:まず「話を聞いて」ほしい】

 親に「整形したい」と打ち明けた子どもがまず望むのは、親がこちらの話を聞いてくれることだ。親には、頭ごなしに子どもの願望を否定するのではなく、「落ち着いて話をしたい」ことを子どもに伝え、“なぜ整形したいのか”その理由をゆっくり傾聴することが求められる。

 軽い気持ちであれ、重い気持ちであれ、子どもが親に整形したいというからには、その背景には何らかの理由がある。しかし、子どもが発言した後、親に「絶対にダメ」「今のままで十分かわいい」などと言われれば、自分を否定されたと傷ついたり、背景にある理由を親に語らずに終えたりする子どもが多いだろう。

 もしかしたら、子どもの整形願望の背景には、見た目だけでなく自分の内部にまで及ぶコンプレックスや、学校や課外活動でのつらい体験が潜んでいるのかもしれない。子ども自身を傷つけずに、背景にある潜在的な問題を発見するためには、親は子どもの話を傾聴する必要があるのだ。

 また、子どもは親がある程度“親バカ”であることを分かっている。「そのままで十分かわいい」と親は言いがちだが、こうした言葉の説得力は薄い。親の言葉のみで子どもを説得するのではなく、まずは本人の話を聞いてから適切な対応を取り、子ども自身が「整形しなくてもいいかも」と思えるように導くことが重要だ。