【その2:メスを入れない整形もある】
「整形=危険、絶対にNGなもの」と考えている親の中には、「整形手術は失敗したら元に戻せない」「多額の費用がかかる、高リスクな行動」というイメージを抱いている人が多いかもしれない。
しかし、冒頭で「プチ整形」として言及したように、以前は大がかりで傷が残るような施術が大半を占めていた整形手術において、近年では注射器や糸を用いた、メスを入れない手術が台頭してきている。これらの手術にリスクがまったくないわけではないものの、仮に不自然な仕上がりになったとしても、糸を外すことである程度元に戻せたり、注入した薬剤の効果が切れるまで待つことで不自然な箇所が目立たなくなったりする。
もちろん、メスを入れない整形にも「完全に元に戻るわけではない」「繰り返す施術には費用がかかる」といったデメリットは存在する。親が注意喚起して情報を集めさせる、親自身が集めて子どもに教える必要はあるだろう。しかし、「整形=失敗したら傷が残る、元には戻せない」という親世代の価値観がすでに時代遅れになりつつあることは、知っておいてほしい。
【その3:決して、親を否定しているわけではない】
親の中には、子どもに「整形したい」と言われたら、自分の顔や血筋、その他の親戚のことまで否定されたと感じる人もいるかもしれない。しかし、子どもは決して親や家族を傷つけたり、非難したりする目的で発言したわけではないことはどうか分かってほしい。
多くの場合、メイクやファッションを飛び越えて整形に興味を持つ子どもの裏には、自分自身に対する否定や、美しすぎるSNSコンテンツへの馴化(じゅんか)が隠れている。隠れた問題を解決するためには、子どもが現在の自分を許容できるよう、親が適切なアプローチを取る必要があるだろう。