「A子って結婚できないよね」をドイツ語に翻訳するのが難しいワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

みなさんは、ドイツという国にどのようなイメージを抱いているだろうか? 日独のハーフで日本とドイツで生活した経験があり、二国の特徴をよく知るエッセイストのサンドラ・へフェリン氏は「日本の女性はがんばりすぎている」と話す。そんな彼女が日本の女性たちが、より気楽に、自由に生きるコツを紹介する。本稿は、サンドラ・へフェリン『ドイツの女性はヒールを履かない――無理しない、ストレスから自由になる生き方』(自由国民社)の一部を抜粋・編集したものです。

説明しにくい日本とドイツの“違い”

 こんにちは。本稿を読んでいただきありがとうございます。ここでは、基本的には「どうやったら、がんばらないで、生きることができるか」ということを書いています。

 本題に入る前に少しだけ自己紹介を。私は23歳までドイツで過ごし、今では日本での生活のほうがドイツよりも少しばかり長くなりました。父親がドイツ人、母親が日本人のいわゆる「ハーフ」だということもあり、初めて会う人には「どちらの国のほうが好きですか?」と聞かれることもあります。そんな中で「ドイツと日本の似ているところ」「ドイツと日本の違い」に話題が及ぶことも。

 前者に関しては、「日本人もドイツ人も真面目で割と時間を守る」「仕事をする時に詳細な計画を立てる」など気質の面で似ている面があると感じます。ちょっと難しいのが後者です。なぜなら日本では「男性であるか」それとも「女性であるか」で話がだいぶ違ってくるからです。

 日本の男性の名誉のために書くと、日本の男性もがんばっていないわけではありません。でもそのがんばりは仕事に限定されている傾向があるように感じます。男性が「仕事だけガッツリがんばっている」一方で、女性は「仕事でも家庭でもがんばる」ことが求められることが多いため、どこか無理が生じるのでしょうか。

 我が国(日本のことです)では、女性がありとあらゆる面で「がんばりすぎている」ということを念頭に置き、「日本の女性の睡眠時間は世界で一番短い」ということも頭の片隅に入れ、省ける手間は積極的に省くようにしたいものです。みなさんには「がんばるのをやめてみる」ことを勧めたいところですが、「がんばる」ことが当たり前となっている日本ではあまり現実的ではないので……「ほどほどに、がんばる」をおススメしたいと思います。