中国に匹敵する製造業のハブ(拠点)を目指すインドにとって、今後数年間は試練の時となるだろう。大きな問題は、インドがそのチャンスをつかむために必要なインフラをどれだけ早く整備できるかということだ。最近では進展の兆しが見られるものの、政府の財政余力は限られるため、民間投資家の誘致にもいっそう取り組む必要がある。インドでは、米アップルと同社のサプライヤーである台湾企業が主導した「製造業ルネサンス」のようなものが起きている。インドは数十年間、それに失敗してきた。ほんの数年前の2017年度(17年4月~18年3月)に、インドは20億ドル(約2830億円)超ものスマートフォンを輸入していた。それが22年度には110億ドル相当の純輸出国となった。オーストラリアの投資銀行マッコーリーによると、その約半分はアップル製品だった。
インドのインフラ整備、中国に対抗する鍵に
インフラ投資は経済成長を支える可能性があるが、民間投資の拡大が不可欠
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