米クリーブランド地区連銀のメディアンCPI(消費者物価指数)を見る限り、インフレ率はそれほど急激に鈍化していないのではないかと心配するのもうなずける。だがその詳細を見れば、そうした不安はすぐに消える。米労働省がまとめているCPIは最近、インフレ率の減速を示している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が実施したエコノミスト調査では、11日に発表される2023年12月のCPIが前年同月比3.2%上昇したとの見方が示されている。伸びはまだ少し高いが、22年12月の6.5%を大幅に下回るとの見立てだ。基調的なインフレ動向をより反映しているコアCPIは同3.8%上昇となり、こちらも22年12月の5.7%上昇を大きく下回ると予想されている。