米国の有権者は、大統領選の民主・共和両党最有力候補のどちらも嫌いだ。その理由は驚くには当たらないが、ただ、より大きな問いが生じる。それはジョー・バイデン大統領とドナルド・トランプ前大統領の争いとなった場合、11月の投票日までにどちらが自身を相手より嫌悪すべき存在にするだろうかということだ。現時点では、彼ら二人は嫌悪感を持たれる能力でデッドヒートを繰り広げている。米政治サイト「リアルクリアポリティクス(RCP)」の世論調査では、米国人の平均55.6%がバイデン氏を好ましく思っておらず、トランプ氏を好ましく思わない人の割合は55.3%だった。その理由は変わることはなさそうだ。昨年8月14日に公表されたAP通信とシカゴ大学全国世論調査センター(NORC)の合同世論調査結果によれば、バイデン氏を評するのに有権者が最もよく使う言葉は「年を取っている、時代遅れ、老齢の、高齢者」で、トランプ氏の場合は「腐敗した、罪を犯している、不正な」だった。