短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を研究してきた人物がいる。東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。注目の最新刊『チームX(エックス)』は「世界的にみても極上レベルのビジネス書」(神田昌典氏)と評され、デビュー作『売上最小化、利益最大化の法則』は「20年に一冊の本」(人気会計士)と絶賛された。そして今、「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題となっているのがベストセラー『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』だ。本稿では【がっちりマンデー!!】SNSで「ニトリ」似鳥会長と「食べチョク」秋元代表から「2022年に読んだオススメ本3選」に選抜された本書から一部を抜粋しながら、「最短時間で最大の成果を出す方法」を紹介する。

つるむ人と同じ年収になる【価値観で結ばれた友達の法則】とは?

大人になると同質化は加速する

 不思議なことに、学生時代、価値観が合う友達は成績も同じくらいだった。

 勉強熱心な子は成績がよく、やんちゃな子はいまひとつだった(例外的に、やんちゃで勉強してなさそうなのに成績優秀な子がたまにいた)。

 これを「同質化」という。

 ある集団に属していると、メンバーの考え方、行動、成果が似てくる。

 大人になると同質化は加速する

 ある調査によると、面白いことに、普段から親しい友達の5人の平均年収を計算すると、ほぼ自分の年収になるという。

 これには2つの理由がある。

 一つは「同じような収入の人と友達になりやすい」こと。

 もう一つは「元々は違っていても、だんだん近くにいる人と近い年収になっていく」こと。

あなたの年収が
友達によって大きく変わる理由

 つまり、あなたも、友達によって収入が変わるということだ。

 これは不思議なことではない。

 人の行動はその人の価値観から生まれる。

 価値観は周囲の人に影響される。

 周囲に「夢をかなえるのに努力するのは当然」と公言し、夢をかなえた人の近くにいると、当然、行動量が多くなる。

 一方、

「夢なんか所詮かなわないもの。努力なんてムダ」

 という人に囲まれていると、努力をしなくなる。

 だから「自分の人生を変えたい!」「こうなりたい!」と思ったら、それを実現している人と友達になるといい。

 自然と影響を受け、理想へ向けて行動するようになる。

「思考アルゴリズム」と「当たり前の基準」

 私は上場企業の社長なので、「すごいですね」と言ってもらうことがあるが、実は私の友人の中では少しもすごくない

 私の学生時代の友人、先輩、以前の勤務先の同僚には、上場企業の社長がたくさんいるからだ。

 私は「上場企業の社長になる!」と強く思っていたわけではないが、「上場企業の社長になるのは当たり前」という価値観の先輩、友人に囲まれてすごした。

 彼らの「思考アルゴリズム」を「当たり前の基準」として行動していたら、いつの間にか自分も上場企業の社長になっていた。

 環境というのは本当に恐ろしいものである。

 本書では、つるむ人と同じ年収になる【価値観で結ばれた友達の法則】を徹底解説した。法則は活用してこそ価値がある。ぜひ活用してみてほしい。

(本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)