米企業の利益は再び拡大しており、米連邦準備制度理事会(FRB)は年内に利下げを開始する構えのようだ。これは異例の組み合わせで、株式市場にとっては強力な支援材料となる。米銀大手は12日に2023年10-12月期(第4四半期)の業績を発表し、決算シーズンが幕を開けた。まだ序盤ながら、7-9月期に始まった利益回復は続きそうな気配だ。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)によると、SP500種指数を構成する企業の10-12月期の1株利益のアナリスト予想の平均は前年同期比4.4%増となっている。7-9月期は7.5%増、4-6月期は2.8%減だった。10-12月期の増益見通しが保守的すぎるのはほぼ間違いないが、その原因は、決算シーズン前にアナリストはあらかじめハードルを下げおく傾向があるということだけではない。まず、前年同期との比較がある。SP500種構成企業の22年10-12月期の利益は3.2%減少した。また、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)のストラテジストが指摘するように、利益回復は連続の2四半期目になると通常、勢いが加速する。