多様な背景を持つ法曹が必要だとして、司法試験制度が変わって15年超。当初74校あったロースクールは半減する一方、ローを経由しない予備試験が人気になるなど、当初の目的が揺らいでいます。
弁護士ドットコムは2023年10月、新制度が始まった60期以降の弁護士500人にアンケートを実施しました。弁護士たちはロースクール制度をどう考えているのでしょうか。
※パーセンテージは小数点第二位を四捨五入しているため、合計して100にならないことがあります
※アンケートの概要は雑誌『弁護士ドットコムタイムズ69号』(2023年12月)にも掲載しています
回答者の大多数はロー組
まず回答者500人の属性です。どの試験から弁護士になったかの割合は次の通りです。
・大学在学中に予備試験から合格:1.0%
・大学卒業後に予備試験から合格:4.0%
・ロー在学中に予備試験から合格:3.0%
・予備試験に合格したが、ロー修了後に合格:5.0%
・ロー修了資格で合格:87.0%
ここから、次のように整理できます。
・ロースクールの在学経験:あり(95.0%)、なし(5.0%)
・予備試験の合格経験:あり(13.0%)、なし(87.0%)
今回の記事では、ロースクールに在学経験がある475人(95.0%)の声を中心に見ていきます。