イスラエル政府がガザから数千人規模の兵力を撤退させたことが分かった。米政府は同国に対し、イスラム組織ハマスとの戦争でより目標を絞った攻撃へ移行するよう圧力をかけていた。イスラエルの一部政府当局者らはこの撤退を受け、武装組織の活動が改めて活発化することへの懸念も示している。イスラエルは、ガザに展開している4師団の一つを撤退させたことで、混乱が続くヨルダン川西岸など別の紛争地点に対応する余力を得られることになる。一方でガザに展開する兵力を縮小することは、戦略目的であるハマス掃討に影響を及ぼすリスクもあり、イスラエルが新たな攻撃にさらされることも考えられる。イスラエル軍によると、今週に入ってガザ中心部から大量のロケット弾が発射されており、懸念はさらに高まっている。ロケットは前日まで第36師団が展開していた場所から発射されたという。