マネーマーケットファンド(MMF)などに滞留する現金にウォール街が熱い視線を注いでいる。米国ではこの2年の間に、金利上昇に伴って数兆ドル規模の資金がMMFなどの現金同等物に流れ込んだ。2023年7-9月期時点で、MMFと譲渡性預金(CD)の資産残高は8兆8000億ドル(約1300兆円)を超える。金利は低下に向かうとの見通しを背景に、投資家の間ではこうした資金が株式市場などに流入し、次の上げ相場の原動力になるとの期待が広がる。インディアナ州インディアナポリスに住む薬剤師のビベック・トリベディさん(37)は、資産全体の10%強にあたる約8万ドルをMMFと、物価連動型の貯蓄債である「Iボンド」で運用している。最終的にはこの資金で賃貸物件を購入する予定だが、金利が低下して利回りが魅力的でなくなれば、その間に優良株への投資を検討するつもりだという。
米株強気派が渇望する1300兆円、MMFから流入か
次の上げ相場の原動力との期待が広がる
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