サプライチェーン(供給網)の混乱が収まったと思ったのもつかの間、衣料品小売企業は今度は紅海で生じた目詰まりを注視している。この混乱による海運コストの上昇は2021年に見られたほどではないものの、入荷がずれ込めば商品は季節外れになり、大幅に値引きせざるをえなくなるリスクがある。昨年11月からイエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海を航行する商船を攻撃しているため、企業は衣料品から家具まであらゆる物資を運ぶ航路をアフリカ南端経由に切り替えている。遠回りで輸送期間は1~2週間長くなり、他の航路の輸送コストも押し上げている。さらに、干ばつでパナマ運河の輸送能力が制限されている。全米小売業協会(NRF)のサプライチェーン・関税政策担当バイスプレジデント、ジョナサン・ゴールド氏によると、小売企業は通常この時期に春の終わりから初夏向けの商品を仕入れ始める。
アパレル企業、紅海混乱でもまだ沈まず
入荷がずれ込めば商品は季節外れにも、リスクはコストより輸送遅延
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