具体的なサポート例には以下のようなものがあります。

例)
・上司が得意なこと:クリエイティブ、アイデアが豊富
・上司が苦手なこと:順序立てて整理する、細かく整える
・あなたがサポートできる面:上司のアイデアを具体化する、順序立てて整理する

・上司が得意なこと:戦略的、論理的思考
・上司が苦手なこと:共感力、心の機微を感じ取る力
・あなたがサポートできる面:対人関係で感情的な部分をフォローする

・上司が得意なこと:共感力、人の心を感じ取る力
・上司が苦手なこと:分析力、言語化
・あなたがサポートできる面:中期的な戦略策定、上司が発した言葉を言語化する

 強みの裏返しが苦手分野となることが多いため、あなたが上司と正反対の性格や仕事の進め方の場合には、その行動自体が上司をサポートする形になります。上司と対話を行う中で、上司が苦手としている面を自分がサポートしますと宣言すれば、上司にとってのあなたは必要不可欠な存在となります。

書影『評価される人になる技術』(ぱる出版)『評価される人になる技術』(ぱる出版)
岡田洋介 著

 単にできていないことに焦点を当てて不満を言うのではなく、サポートする姿勢に自分を転換させるだけで、あなたの存在価値がグッと高まります。

 上司の苦手分野が自分の苦手分野と重複している場合は、他の苦手分野にも焦点を当て、相対的に自分ができることを見つけることも大切です。上司から頼みにくいことを代わりに同僚へ伝えるなど、部下だからこそできることもあります。自分は上司のどこをサポートできるだろうかという視点で接してみましょう。

 ちなみに、上司の苦手分野が全く見つからない、不満がないという場合はラッキーです。上司の得意分野と苦手分野があなたのそれらと似通っているということなので、自ずとあなたは他者よりも評価されやすい存在となります。