細かいことにこだわる上司は正直、面倒くさい。自由に任せてくれないし、どうでもいいことに口を出す。こだわりの内容はといえば、時間の無駄と思えるようなことも多い。
しかし、一見面倒な「細かい上司」にも、実はいろいろなタイプがいる。よく観察すれば学べることも多い。上司は選べないのだから、しばらくの間、大いに観察して、使える部分は「使い倒す」のが得策である。
「細かい上司」の
3タイプとは?
大まかに言ってタイプは3つある。
(1)好きなこと、得意なこと(だけ)に細かくこだわる上司(対コト型)
(2)どうでもいいような人との細かいやりとりにこだわる上司(対ヒト型)
(3)なんでもかんでも細かくこだわる上司(なんでも型)
(1)「対コト型」こだわり上司
大学で専攻した領域、自分の出身地方のこと、趣味、過去に担当していた顧客や産業に関すること……など、自分がよく知っている、または自分が好きで仕方がないことに関する事柄になると、普段は適当にしか仕事をしないのに、がぜん細かいことにこだわりはじめ、部下全員を辟易(へきえき)させる。
そのこだわりや細かさが、仕事で期待されている成果に実際に深い影響を与えるのであればもちろん問題はないのだが、まったく成果と無縁でも、自分のこだわりを延々と述べたてて、部下にも同様の細かさを要求する。部下がこの上司にとっては重大極まりない“違い”を分からずに書いたリポートや意見を出そうものなら、けちょんけちょんにけなす。