「ピッタリの習い事を選んでも、環境が合わなければ長続きしない」そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【習い事環境で親が気をつけるべきポイント】をお届けする。
習い事環境は「3つの点」でチェックする
子どもの習い事選びには適正の見極めが重要とお伝えしました(詳細は『【最終結論】習い事選びの決定権は「親」「子」どちらが持つべき?〈教育専門家が解説〉』を参照)。
子どもの特性に合った習い事を親が選んでも、「習い事の環境」がミスマッチでは長続きしません。「親のリサーチ力」も重要です。子どもを習い事に入れる前に、レッスンの現場に足を運び、次の3点をチェックしましょう。
(1)無理なく続けられる範囲であるか(送迎時間や経済的な負担など)
(2)コーチの人柄、選手の雰囲気が良いか(子どもが楽しんでいるか)
(3)他の保護者が協力的であるか(チームとしての団結力があるか)
レッスンを見学すれば、先生やコーチの教え方・人柄、子ども・保護者の雰囲気などがわかります。親は「自分ならこの指導者の下で、この仲間と一緒にがんばれるか?」を自問してください。親に不信感や違和感があると、子どももうまくなじめないことが多いのです。
同時に重要なのが、周囲の子どもたちの存在です。気の合う仲間がいる環境でなければ、子どものやる気は上がりません。子どもにとって「良い影響を与えてくれる仲間がいるかどうか」も、習い事を選ぶ際の重要なファクターです。
まずは親が「子どもに合う仲間かどうか」をある程度見極めてください。次に、子どもにもその仲間と一緒にがんばりたいのかを確認しましょう。良い仲間になれるかどうか、親子の意見がピッタリ合えば、成功する確率は高くなります。
さらに、指導者にも目を向けましょう。同じ習い事の分野であっても、指導方法・方針は指導者によって異なります。習い事を始めたばかりの子どもにとって重要なのは、基礎技能を定着させること。基礎技能は概して単調でつまらないものですから、それをいかに楽しめるように工夫しているのかを見極めてください。
指導者が「長い目で子どもの発達を考えていること」も重要です。目先の勝ち負けにこだわっていたり、根性論やスパルタ指導に偏っていると、子どもが楽しめず、継続できなくなることが多いので要注意です。
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子育て成功のカギは「強み育て」にある
子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?
たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。
つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。