医学部写真はイメージです Photo:PIXTA

医学部受験は難易度が高く、何浪もしてしまう人が多い一方で、あっさりと1年で現役生が合格する例も多くあります。医学部に合格する人と不合格の人とでは、何が違うのでしょうか?河合塾の数学科講師として2000人以上の医学部受験生を指導してきた生田健治氏によると、違いは三つあるといいます。(医学部受験専門予備校「ポッシブル」主宰 生田健治)

医学部受験は
何回も浪人を繰り返す受験生が多いが……

 本連載の第一回でも解説した通り、大学受験における最難関学部の象徴である医学部。医師免許を取得するためには、医学部に入学し、医師国家試験に合格しなければなりません。医学部に合格しなければ、国の制度上、医師という職業に就くことはできないわけです。つまり、医師になるためには、大学受験で医学部に合格することが必要条件になります。

「医学部過剰人気」とメディアなどでもいわれていた時期からすれば、近年の医学部の人気は落ち着いてきてはいるものの、最難関であることには変わりがありません。

 私大医学部の志願倍率を見ると、今でも多くの大学で10倍以上の状況が続いています。そのため、医学部入試は、何回も浪人を繰り返し、合格を目指す受験生がとても多いのが特徴です。しかし一方で、一発で医学部合格を勝ち取る受験生も存在します。同時に、“浪人を重ねるにつれて合格しづらくなる”ともいわれます。

 すぐに合格できる受験生と、何年間も浪人をしてしまう受験生の差は、一体どこにあるのでしょうか?今回は、私がこれまで延べ2000名以上の医学部受験生と関わってきた中で気付いた点を。三つほど紹介したいと思います。