現役の時は他学部を選んだが、やはり医師への夢をあきらめきれない場合。「学士編入」と「再受験」という二つの選択肢がある。どちらが自分に向いているのか、どんな対策をすればいいのか。特集『今なら目指せる! 医学部&医者』(全24回)の#10では、医学部受験のセカンドチャンスをものにする極意をエキスパートが伝授する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)
「再受験」は受験先に縛りはないが
現役生に学力で肉薄するのは至難
現役の大学入試では他の学部を選んだけれど、医師への道を諦め切れない場合、道は二つある。一つは、現役の頃と同じように入試に挑む「再受験」、もう一つは大学を卒業した「学士」、または大学2年次までの単位を取得した者が受けられる「学士編入」の道だ。
再受験と学士編入、どちらを選べばいいのか。再受験のメリットは、何といっても受験大学に縛りがない点だろう。というのも、学士編入では、通常の入試と比較して実施している大学が格段に少なく、国立大学が中心。私立大学は、東海大学が実施を停止した関係で、現在は岩手医科大学と北里大学の2校のみとなる。
とはいえ、高校3年生の受験から年月があまりたっていない、つまり仮面浪人などの場合を除き、再受験はいばらの道だ。あまりにも時間がたち過ぎていると、やはり大学受験の現役生に学力で肉薄するのは至難の業なのだ。
では、学士編入はどうか。次ページでは、学士編入のメリットとともに、「文系脳」「理系脳」それぞれの狙いどころを伝授する。