ケニアにある世界有数の野生動物保護区「マサイマラ国立保護区」は、ハイエナでさえもそれに気づくほど観光客であふれ返っている。保護区内のハイエナはかつて、狩りをするライオンの群れを追い、ライオンが食べ残したカバやインパラの残骸をこっそり頂いていた。それが今では、トヨタの四輪駆動車「ランドクルーザー」の後を追うようになった。ランドクルーザーが群れを成しているということは、近くに大型のネコ科動物がいるはずで、捕らえられたばかりの獲物も一緒にいる可能性が高いことを知っているのだ。「今のハイエナには必死さがみられない。ランドクルーザーをただ待っているだけだ」。地元のマサイ人に代わって保護区を運営するナロック郡の観光・野生動物担当アシスタントディレクター、マーリー・シアントさんはそう話す。
動物保護区のオーバーツーリズム、アプリで制御へ
ケニアの保護区に大挙する観光客を制御するため「順番待ちアプリ」を開発する動きも
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