東日本大震災後に
大きく変わった価値観

 価値観が消費行動の根幹にあると考えられるが、その価値観は東日本大震災後に大きく変わった。

生活者市場予測システム(mif)」では、シュワルツの価値理論に基づいて、11の価値観を設定している。シュワルツの価値理論では、「変化か安定か」、「自己強化か自己超越か」の2軸で、各価値を位置付けているが、mifの調査結果からわかったのは、「変化」から「安定」へ、「自己強化」から「自己超越」への動きが進んでいることであった(図表2)。

 つまり、新しい刺激を求めて変化するよりも、安心できるものを求める安定志向が強まっていること、また、自分の達成感を味わうよりも、他人に尽くす、普遍的な環境を大事にするという動きが強まっていることが把握された。

新たな時代の女性マーケティング<br />「モノ」づくりから「モノ語り」へ<br />――三菱総合研究所主任研究員 片岡敏彦

 mifのデータで、価値意識の回答結果をプロットしたのが図表3である。

「安心」が水準として最も高く、かつ最も加速している。つまり、安全安心志向はこれまで高い意識であったものが、さらに加速したととらえられる。

 次に加速したのが、帰属意識、普遍主義、慈善の3つから構成される「絆志向」である。

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